2014年6月10日火曜日

総主事コラム「こもれび」2014年6月

「心に響くキャンプ」

キャンプはね
短い時間で信頼できる仲間ができるということ
みんなが、家族ということ
年齢の上下ないということ
子どもも大人も似てきてしまうとういうこと
自分の力、みんなの力をよく知るということ
キャンプはね
汗をかいたり、笑ったり、怒ったり、仲直りしたり、
嬉しいのに涙が出たり、別れが寂しくなるということ
わくわく、どきどき、がくがく、心がひびきあい、あたたかくなるところ
(YMCAキャンプ文集より)

 今年は、横浜YMCAが、キャンプを初めて90周年の年だ。今から91前の関東大震災当時の横浜YMCAは復興支援活動を行った。大人たちは生活再建に追われ、子どもたちの遊び場が不足する中、YMCAは、子ども会活動を展開し、がれきの街から子どもたちの笑い声が響いた。
 震災から1年後、自然の中でもっと思い切り遊んでほしいと辻堂海岸にYMCAキャンプ村を開設した。元街小学校や石川小学校など市内15の小学校や地域の子どもたちがキャンプを楽しんだ。これは、神奈川県で初めての青少年のためのキャンプと言われている。当時も今も小グールプに分かれ家族のように過ごし、若いリーダーたちの支えの中で、自分たちで考え生活を創造する。数日するとグループに個性が出てくる。一人ひとりの個性が交わり魅力が湧き出る。山登り、ご飯づくりとプログラムをグループで過ごす度に、絆が強まり、笑い合う仲間となり、別れを惜しむつながりができる。
 ゲームやインターネットの仮想現実の中に生きる子どもたちに、額に汗して泣き笑い、心が響き合うキャンプを過ごしてほしいと心から願う。
(横浜YMCA総主事 田口努)