「散歩から広がる世界」
すっかり秋も深まり、季節の移り変わりをいろいろな所で感じられるようになりました。心地よいお散歩日和の日には、小さなお子さんともゆったりとお散歩を楽しんみてはいかがですか。
歩き始めの子どもは視野も広がって、自分で移動できる楽しみが増え、歩くことそのものが楽しいようです。そんな時期ですから、外に出るのがいつもベビーカーではもったいないと思います。
夢中に歩いていたかと思うと、時々立ち止まったりしゃがみこんだりしながら、何かに見入っていることがあるので、なかなか前に進まないこともあるでしょう。それでも、花や虫に目を留めたり、触れたり、木の実などを手にしていたりする姿からは、それだけ子どもは外の世界とゆったり関わっていることがわかります。
子どもと同じ目線に立ってみると、何に興味をもっているのかがわかるだけでなく、一緒に「その時」を過ごすことで、子どもの世界が理解しやすくなるでしょう。また、一緒にいるお家の人に自分が発見した物を、指差しや声(ことば)で教えてくれた時は、お子さんに視線を向けて「お花だね」「わんわん(犬)がいたね」など、見つけた物をことばに換えて応えてあげて欲しいと思います。お子さんは自分の発見に共感してくれたことで満足感が得られ、次も伝えたいと思うでしょう。そのようなやりとりから生まれる満足感や心地よさは、お子さんの豊かな心の成長に必要なものです。
自然の美しさや不思議さを感じながら、時にはお子さんと一緒にゆったりと歩いてみませんか。
(YMCAいずみ保育園主任 島田 真理)