「未来のために」
悲しいわ 多くの人が
命を犠牲にした
語り伝えること ここにはある
大きな反省 大きな犠牲
二度と起こしてはいけない
誓いがある
人のために 神のために 覚えるのよ
人々が手を取り 笑顔のなか
こころをむすびおもいをつなぐ
命を犠牲にしたこの時代を
私たちは 心に刻み続けよう
(「反省」国友よしひろ詩)
10月18日は、横浜YMCA 126周年目の創立記念日だ。昨年の125周年記念式典では、125年の歴史をゴスペルで綴ったミュージカル「125」が披露された。その中の「反省」は、横浜大空襲の焼け跡から太平洋戦争後の復興に向けて歩み出そうとするときの詩だ。二度とこのような戦争への道を辿らないよう平和を生み出すYMCAの働きをしようと誓ったのだ。折しも今年の10月9日には、長年交流を続けている韓国・光州YMCAの90周年記念式典が行われ同時に平和フォーラムが開かれる。中国・上海、フィリピン・マニラ、そして横浜YMCAの四都市から代表が集う。いずれも戦時中、日本軍によって大きな犠牲となった。それらの歴史の真実を認め、分かち合い、共にアジアの平和の歩みを創りだす時にしたいと願っている。中国との尖閣諸島の問題で揺れている時だが、同じYMCAの仲間として祈りを共にし、国を超え、神の家族として、先の詩の続きであるゴズペルミュージカルの「フィナーレ」の詩のように歩んでいきたいと強く願う。
この場所は素晴らしい 祈りがある
人のために 神のために
地球のために 自然のために子どものために
未来のために 歩きだそう
(横浜YMCA総主事 田口 努)