2010年7月8日木曜日

子育てランド 2010年7月号

子育てランドとはYMCA保育園から毎月発信する子育てに役立つ情報です。各保育園の専門職員の現場での経験をもとに、すぐに役立つ「豆知識」をご活用ください。

「内なる言葉に耳を傾けて」

まだ言葉を話すことの出来ない小さなあかちゃんと園生活を共にしていると、彼らが発している内なる言葉が様々な場面で溢れていることに驚かされます。「だっこして」「あそんで」「たのしいね」「あれ、なんだろう」「おもしろそうだなあ」「みてみて」「さみしいよう」・・・。私たちはその傍らで、今何を思っているのか内なる声に耳(目も心も)を傾けます。その小さな身体で、感じている事や伝えたいことを表情や仕草、そして瞳が語りかけてきます。その内なる言葉を拾い「だっこしようね」(と抱き上げる)、「いい音だね」、「ニギニギできたね」、「触ってみる?」(と欲しい物を差し出す)など、言葉と行動で返すことで、共感してもらったことへの喜びを感じることでしょう。私たち大人も共感しあえた時は嬉しくてほのぼのとします。時にはなかなかわかってあげられないこともありますが、そんな時は根気良くその子と向き合っていると「あっ、このことかな」と理解出来ることがあります。人間は言葉でのコミュニケーションが約4割位で、後の6割は表情や態度、仕草、声のトーンなどノンバーバル(非言語)な表現でコミュニケーションをとっていると言われています。子どもたちが上手に話せるようになってくると、ついつい言葉だけに頼ってしまうことがありますが、その子が表現しようとしていることを言葉と共に、その子の表情や仕草、瞳を通して想いを感じとってみましょう。
(YMCAマナ保育園保育士 久保木秀美)