2015年1月27日火曜日

七草粥を食べました

YMCAとつか乳児保育園 食育活動のご報告
 新しい年が始まってから、7日目の日。
 今日のおやつは七草粥です。本来は、お米と七草、塩のみのシンプルな味付けですが、当園では、子どもたちが食べやすいように、鶏の小間肉を加えて調理しています。

 子どもたちのおやつの準備ができたころを見計らって、主任保育士と栄養士が、保育室に向かいました。子どもたちはみんな、主任保育士が持っている、二つ折りの大きな緑色の紙に興味津々です。この紙には、七草の写真が貼られていました。
七草のうち、カブ(すずな)とダイコン(すずしろ)は、子どもたちにとって馴染み深い野菜なのでしょう。紙を広げた瞬間、子どもたちから「カブだ~!」「ダイコン~!」という声が上がりました。
写真を見ながら、主任保育士から、七草粥のお話がありました。
「みんな、お正月に沢山のおいしいものを食べたよね。この七草粥を食べると、沢山のご馳走に疲れてしまったお腹が、『ほっ』と、お休みできるんだよ。」続いて、栄養士が、本物の七草を取り出しました。みんな、本物の七草を食い入るように見ています。
 ひとつずつ、「これは『せり』。白い花が咲くんだね」「これが『すずしろ』。小さい赤ちゃんダイコンだね」と、写真と実物を見比べながらお話しました。
 『なずな』を紹介した時、「ぺんぺん草だね」と主任保育士が言ったところ、子どもから、「公園で見た事ある!」という声が上がりました。
ちいさな目の、その観察力に驚かされます。




「ひとつ、ふたつ、みっつ……ななつ。七つの野菜が入っているから、七草粥、と呼ぶんだよ。
「このお粥を、『今年も、気に過ごせますように』とお願いしながら食べると、風邪をやっつける力をもらえるんだよ。お野菜がいっぱい入っているけれど、みんなに食べてもらえたら、うれしいな。」それから、本物の七草を、順番にみんなで触りました。匂いを嗅いだり、葉っぱを撫でたりする子もいました。
 その後、七草粥が配膳されました。鶏と、かつおと昆布のだしが存分にきいた、さっぱりした中にもうまみのある味です。
めでたく完食する人、おかわりを欲しがる人が、次々現れました。保育士にも好評です。

七草の名前がすぐに思い出せない……という方もいらっしゃるかもしれません。
七草を詠んだ和歌があります。
せり、なずな、すずな、すずしろ、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ。これぞ七草。
リズム良く読むと、覚えやすいかもしれません。
 これからの未来を生きる子供たちに、祭事を伝えていく事も、保育園給食室の役割のひとつだと思います。
 これからも、日本ならではの行事食を大切にしていけたらよいと考えています。
どうか子どもたちが、七草の力に守られ、健やかな1年を過ごすことができように。
(給食室栄養士 金山千晴)