横須賀YMCAでは、毎年長期休暇の期間は、午前9時から午後4時まで1日ゆっくりYMCAで過ごしながらスポーツや英会話、クラフト、地域活動など、様々な体験ができる「パッケージ」プログラムを実施しています。今年の夏休みも8月4日(月)から8日(金)の 5日間で実施され、19名の子どもたちが参加してくれました。
このプログラムでは、午前中の前半は水泳、体操、英語検定対策クラスのいずれかを選び、後半はクラフト作りなど、皆でクリエイティブタイムを過ごします。お昼はお友だちや外国人の先生と楽しくランチを食べて、午後は日本人講師と外国人講師からじっくり英語を学び、おやつタイムで休憩の後は、1日のふりかえりを英語と絵日記で行い、一日をYMCAでじっくり過ごす毎年恒例のプログラムです。
午前中の選択クラスの時間帯では、11名の子どもたちが水泳クラスに、7名の子どもたちが器械体操クラスに、1名が英検4級対策クラスにそれぞれ参加しました。
8月4日(月)は「ペットボトルで水耕栽培」、使用済みのペットボトルを利用して、自分の顔の似顔絵を貼り、小松菜と葉ダイコン、アブラナと3種類の葉野菜の種を蒔きました。プログラム5日間が終わった最終日には、それぞれが選んだ種が発芽して、双葉をヨイショッと持ち上げているところまで大きくなっていました。その後無事に大きくなったでしょうか?この夏にYMCAで習ったことがこの植物たちのようにさらにすくすく伸びていくといいなと思っています。
8月5日(火)は「書道でうちわ作り」、年間クラスで書道の指導をしていただいている久保欣畦先生から夏に関係のある漢字と墨絵を教えてもらいながら手作りのうちわを作りました。皆さんが作ってくれたうちわは、その後、この暑い日々の中、各ご家庭で優しい涼しい風を送ってくれたことと思います。
8月6日(水)は、3年前に起きた東日本大震災の被災地支援を行っている「夢は叶うプロジェクト」代表の灯織さんとボランティアの方からのご指導で、ペアのコサージュとお手紙の作成をしました。お手紙と片方のコサージュは、「夢は叶うプロジェクト」を通して被災地の方々に送られる予定です。縁があってお返事が来て、交流ができるといいですね。
8月8日(金)は、ダンボール、麻布など身近な素材を使用し、5日間の中で写した写真と貝殻をデコレーションして、写真立てを作りました。この日の写真立て作りの時間帯は、「パッケージ」のお友だちだけではなく、外部からさらに19名の参加者が加わり、総勢38名で賑やかなプログラムになりました。最後に出来上がった作品と夏休みについてのスピーチ発表会を行い、皆で交流を深めました。
12時からのランチタイムでは、食事を始める前に毎回フィリピン出身のAkkie先生がおいしい食事をいただけることに感謝する祈りを英語で唱えてくれて、静かに耳を傾けました。その後、英語の「いただきます」の歌、「Yummy,Yummy,Food」を元気よく歌ってからみんなで楽しく食事をいただきました。
午後からは、日本人講師と外国人講師のティームティーチングによる英会話レッスンが行われました。学年ごとにグループに分かれて100分間のレッスンを5日間、じっくりと英会話を学ぶ時間を持ちました。
1日の最後は、英語を使って振り返りの絵日記に挑戦しました。また、期間中に8月6日の広島原爆投下の日を迎えたこともあり、日本人講師から69年前の第2次世界大戦の話、「ヒロシマのピカ」の絵本の紹介、フィリピン出身の先生からは、フィリピンでの日本占領時の歴史の話を教えてもらいました。5日間の最終日は、北久里浜駅前で世界の平和を願いながら『パレスチナ・ガザ地区緊急支援募金』として街頭募金を行いました。暑い夏の日差しの中で皆が一生懸命声を出してくれたため、30分の短い募金活動の中で10,481円が集まりました。
私たちが平和に夏休みを過ごせることの感謝と世界の平和のために思いやりの気持ちを持つことが少しでも実感できたのではないかと思います。
この5日間、様々なプログラムを体験し、年長の幼児から小学6年生まで幅広い年齢層のお友だちと過ごし、国籍の違う先生方から英語を学びながら、心に残ったことは子どもたちによってそれぞれだったと思います。
夏休みのYMCAでの体験が、「できた!」という自信になり、次の新たなチャレンジの第一歩になることを期待したいです。そしてこれからもYMCAだからからこそできる体験を、ぜひどんどん重ねていってほしいと心から思います。次回の5日間「パッケージ」プログラムは、次回冬休みになります。さらに楽しい体験がみんなを待っています。ぜひまたご参加ください。お待ちしています。
(横須賀YMCA 佐々木美智)