代掻きから2週間後、きれいに整地された田んぼにいよいよ田植えの日がやってきました。
まず、田んぼの中に入る前に苗の準備です。
苗を生育する専用の田んぼがあり、その中に所狭しと植えられた苗の赤ちゃんが育てられていました。長さ約10センチほどの苗で、今年は冬が長かった影響で生育が遅く、短めとのことです。そこから苗を抜き取り100本ずつ束を作っていきます。力を入れず根っこからそっと抜き取る慎重な作業に保護者のみなさんは集中して取り組んでいました。
苗の用意が整ったら、田植え開始、子どもたちの出番です。親子でペアを作り、整列して田んぼの中に入っていきます。
目印のロープが張られた位置に並び、苗を優しく持ち、指の第一関節まで入るように丁寧に植えていきます。「大きくなあれ」と愛情をこめて植えていくと、おいしいお米に育つようです。人間の子育ても苗育ても、気持ちは同じなのですね。
植えたところから次の場所に移るには後ろに2,3歩下がっていくのですが、ぬかるみの中をつかまるところもなく下がるのは至難の業でした。バランスを崩して、田んぼにお尻をついてしまったお姉ちゃんがお母さんにつかまり、お母さんまで一緒になってしりもちをついてしまったということもありました。
泥だらけになりながらも、腰をかがめて一本一本に心をこめ、交代で田んぼに入り、みんなで苗を植えていきました。
なかには、一度やったら楽しさがわかり、もう一度田植えを手伝ってくれたお友だちもいました。
端から端まで、きれいに苗が植えられ、出来上がった田んぼに達成感の得られた一日だったことと思います。
(とつか保育園 木下智子)