3月は「思いやりの心」をテーマとして、東日本大震災復興支援活動に取り組みます。支援活動をするための導入として、まず、震災について考える時間を設けました。震源地や津波被害に遭った地域、地域別の震度を、地図にシールを貼りながら確認し、震度やマグニチュード、地震のメカニズムについての学びを深めました。
東日本大震災で浮き彫りとなったことは、やはり津波の恐ろしさです。津波の映像を見たり、震災前後の写真を比較して視覚的に津波の恐ろしさを伝えるとともに、被災地の特色(リアス式海岸、防波堤・防潮堤の存在)が津波被害を大きくした要因であることも学びました。
悲しい被害を伝えるだけでなく、津波被害を受けても唯一折れずに生き残った高田松原の「奇跡の一本松」の話をし、写真を見せると、「すごーい」と大きなリアクションがありました。
また、私自身が被災地に訪問した際に、現地の方からいただいたお言葉を、そのまま子どもたちに伝えました。それは、「普段から訓練、心構えをしていること」「大きい地震の時は津波が来るためすぐに逃げる、絶対に戻らないこと」「自分の身は自分で守ること」の三点です。このメッセージを受け、“明日は我が身”という意識を常に持ち、避難訓練を怠らないこと、速やかに集合・バディーの体制が作れるようにすること、人が話しているときはしゃべらないこと話をよく聞くこと、を普段から心がけていこうと全員で確認しました。
最後に、「奇跡の一本松」にちなんで「希望の一本桜」を作りました。一本桜の葉に一人ひとりがメッセージを書き、そこには、
「ひさいちのおともだちへげんきでね。天ごくでみててね。」
「すぐににげられるようにちゃんとリーダーの話を聞いて、にげたいです。」
「リーダーが今日言ったことをきちんとおぼえておいてきちんとしんさいのときにいかす!!」
「“きせきの一本松”がすごいと思った。まず、いきのこることが、きせきだから。」
「今日は、『わたしたちにできること』について強調して見ました。『いつでもじしん、つなみがおこる』というのが、とても心に入りました。なので、自分の身は自分で守りたいと思いました。」
など、心打たれるものが多く寄せられ、各々が何か感じるものがあったのだと、みんなの言葉から伝わってきました。
(金沢八景YMCA学童クラブ 渋谷萌子)