「明日へ祈る」
「PRAY(祈り)」
長くてはかないこの道で
誰かの明日照らすため
時にあなたの素顔の笑顔を
忘れかけても
私はいつでも温もり
輝き覚えているよ
空を見上げて祈っています
あなたのため (ソラ、B・シライワ詞)
新年をどのように迎えたでしょうか。日本の正月の風物詩となっている初詣には、例年九千数百万人という方が訪れる。初詣での祈願で最も多いのは「商売繁盛」「家内安全」「無病息災」だそうだ。それに続くのが「交通安全」「合格祈願」という。新年に、自分の健康や家族、身内の人々の幸せのために祈られた方は多いだろう。だが世界の平和や、虐げられている人々のために祈りを捧げた方は、どれだけいるのだろうと、いつも初詣の光景を見ながら思っていた。
しかし、一昨年の東日本大震災以来、日本人の意識は大きく変わったと言われている。あまりの被害の大きさと深い喪失感を経験し、他人事ではなく、自分事として被災地の人々のことを思い、祈るようになり「自分の出来ること」を捜し続け行動している人が増えている。絆消費として被災地の物品を継続して購入支援する方、支援の品に手紙やメッセージを添えて送り続けたりしている。被災地の人々を自分の家族のように祈り続けている人がいる。
そんな人々やボランティアの姿を見て「私のできること」として韓国人の歌手のソアさんがYMCA復興支援応援ソング「PRAY(祈り)」を歌い、CDとi Tunesでダウンロード販売し、その売り上げをYMCAの復興支援活動の寄付とする活動を始めた。全ては、自分のことのように、他者のためへの祈りから始まる。
(横浜YMCA総主事 田口 努)
*写真は横浜YMCAの保育園から被災地のお年寄りに贈られたマフラー