「道をつくる」はじめ のっぱら
くさっぱら
ひとり あるいて
ふたり あるいて
できたみち
ちいさな
いしころみち
はじめ のっぱら
くさっぱら
（詩 山根 寛）
横浜ＹＭＣＡが運営する富士山ＹＭＣＡは、広大な牧草地にある。道を造っても、しばらく歩かないと草に覆われる。みんなが行きたいところや必要な場所には、草が踏まれ道ができている。
先日、ＹＭＣＡが最初にできたロンドンでオリンピックが開催された記念に、ＹＭＣＡから生まれたスポーツ、バスケットボールのシュートを世界中で同じ日にしようという活動が行われた。ボール一つで仲間ができるバスケットを通じて世界が一つになると言う平和の運動でもあった。その活動の写真コンテストもあり、その日、世界中からリアルタイムに写真や動画がネットに投稿された。日が昇る国から、日本、東南アジア、中東、ヨーロッパ、アフリカ、アメリカと投稿され、地球は、回っているのを感じた。
立派な体育館で行われている国が多いが、草原の木に手作りの籠や箱で行っている国もある。子どもたちは、玉入れをしたり、バスケットボールの源流を見るようだった。北米ＹＭＣＡの体育主事が約１５０年前に、人間性の回復と健康づくりが楽しくできよるようにと考案した。最初は、果物の籠がゴールだった。細々と始まったが、見る間に魅力を知った人々が、世界に伝え、道ができた。今回のチャレンジも一人の青年の発案で始まり、新たに道を創った。こんな世界がつながり平和を感じるような新たな道を、踏み固めていきたいと思った。
（横浜ＹＭＣＡ総主事 田口 努）