2011年12月6日火曜日

総主事コラム「こもれび」2011年12月


「命を考える時 」


あなたが泣いて、
ママも泣いて、
パパも泣いた
あなたの人生初の誕生日は
家族みんなの涙で
始まりました
よく頑張ったね
喜びと幸せ一杯の
トツキトウカをありがとう。
ママとパパの所に
来てくれて、ありがとう。
まかせて!必ず幸せにするから! 
(出産時)


一緒に昼寝をした猫
大切なおばあちゃん
そして大好きなお姉ちゃん
みんな天国にいってしまった。
そして君が生まれた
命はつながり、リレーしている。
何気ない日常が、
こんなに幸せな日々だったとは
これから沢山の何気ない日常を、
君と一緒に重ねていきましょうね。 
(出産直後)
(横浜市「トツキトウカ」から)

 先月末の夜、富士山YMCAにある元牛小屋で火をたきながらお茶を飲んだ。空には星が瞬き、遠くに海辺に添った街の光が見えた。零下近い気温の中、馬小屋ではないが、同じ家畜小屋で過ごした夜は、クリスマスの夜のような気持ちになった。YMCAとつか乳児保育園10周年を祝うキャンプだったが、そこで育まれた多くの子どもたちや家族など70人が集まり、生まれてすぐ命を守り、子ども、家族、そして保育園も育てられた事への感謝の時を持った。
 毎月行われる誕生日会では、イエス・キリストの誕生日であるクリスマスを迎える四週前からのアドベント(待降節)のように、わくわくしながら備えをして、当日は誕生を喜び、命を与えられた喜びを一緒にお祝いする気持ちで迎えてきた。最も貧しく難民の一人としてキリストが誕生したクリスマスは、命の意味を、平和の意味を考える時だ。この詩のように自分以外の命の誕生への感謝と喜び、その恵みを分かち合うクリスマスを迎えたい。
(横浜YMCA総主事 田口 努)