2014年8月2日土曜日

ぶどう日記35

金沢八景YMCA保育園「5歳児きりん組の夏キャンプ報告」のご報告
 毎年恒例の『5歳児きりん組夏キャンプ』を7月10日(木)~12日(土)の日程で、富士山YMCAにて行いました。
≪1日目≫7月10日(木)
 今年は台風8号が富士山に近づいて来る最中の出発だったので、ワクワクドキドキ感もいつも以上に高まり「台風がグルグル回っているのが見えるかな?」「風が富士山にぶつかるところが見れるかな??」と子どもたちも興味津々の始まりでした。
 現地に着いてしばらくすると風雨が強まり「台風が来たな~」という感じなりました。もちろん富士山YMCAは安全な施設なので、雨粒や強風が激しく窓に当たる様子を眺めたり、テラスに出て台風のようにグルグル回って風雨を身体で感じたりしながら台風ならではの自然を味わいました。
その後、子どもたちは『宝探し』で遊びました。子どもたちが各自で作ったカードが「台風に飛ばされた(という体で)!!」「大変だ!!探しに行こう」とみんなで館内を大捜査。
4つのグループに分かれて台風が残していった『火・お湯・鏡・牛・枕・靴・甘い』というヒントの言葉と地図を手に、「『火』はバーベキューするところかな?」「『お湯』は歯を磨くところだよ」「『うし』って書いてあるけど、どこにいるの???」など知恵と力を合わせてカードを探し集めます。
カードが全部そろったらそこには宝物の在処が書いてあって、みんなでおそろいのTシャツを手に入れました。宝探しがとても楽しかったようで、その後、子どもたちは自分で「宝の地図」と「宝物」を作ってお互いに隠しっこをしながら夜まで遊んでいました。

≪2日目≫7月11日(金)
 この日はグループワークを中心に過ごしました。
 最初の課題は「マスコット作り」です。各グループに配られた材料で「てるてる坊主くん」を作ります。「そのビーズいいな~~、ちょうだい」「え~~、足りなくなっちゃうよ」「じゃあ、これと取り換えてよ」「え~~」独り占めせずに分け合ったり、交換し合ったり、教え合ったりしながら素敵なてるてる坊主くんが出来ました。
その次はグループごとに「これからどこで・何をして過ごすか」と「お弁当をどこで食べるか」を話し合って決めるという課題が出ました。「お弁当はお外で食べようよ」「やだ、お部屋が良い」「じゃあ玄関にしたら、お外とお部屋の真ん中だよ」「(2人とも)やだ!!」「じゃあジャンケンしなよ、勝った人の食べたいところにしよう」意見を伝えたり、相手の気持ちを汲み取ったり、自分の気持ちに折り合いをつけたりと、リーダー(保育者)が指示しなくても、ゆったりした自然環境と時間の流れが子どもたちを見守り育ててくれます。「あっちに電車が走ってるんだって!!見に行こうよ」「うん、行こう!!」心が繋がり合った時の喜びがキャンプの喜びにもつながります。「電車ないね」「ご飯食べたらまた探そう」「そうだね」子どもたちの心が満たされていく様子もよくわかります。ところで電車は見つかったのかな?

≪3日目≫7月12日(土)
キャンプ最終日。
 3日間過ごした富士山YMCAに感謝の言葉と再会の約束を告げたあと、キャンプ最大の山場『富士宝永山トレッキング』に出かけました。あまりにも大きな山を目の前に「無理だよ~~。登れないよ~~。」と子どもたちは最初の一歩を踏み出す前からギブアップ。
 それでも「ゆっくり登れば大丈夫だよ」とリーダーに励まされて登り始めました。今年は天候も良く、雲の中から雲の上まで歩くことができたので「今、雲の中だね」「雲の中って寒いね」って会話や「雲の上が見えた!!」「雲の上って、こんな(モコモコ)なんだ」という発見がありました。
歩いている途中で石を拾ってみると「同じ大きさなのに、こっちは重くてこっちは軽い。なんで?!」とか「あの石はどこから来たの?(転がって来たの?)」「富士山はなんで噴火するの?」などなど「なんで?」が満載の山に大興奮です。麓から昇ってきた雲に向かって口を開け「雲を食べよう!!」「やったー!!ラムネ味だ!!」って、下界では体験できない遊びや学びをしながら宝永山火口に行きました。火口でお弁当を食べた後は森散策。「この木はね、この前の冬に雪崩が起きて倒れた木なんだって」「こっちの木はね、何百年も前の雪崩で倒れた木なんだって」「木は倒れても、何百年もするうちにまたそこから木が生えてくるんだよ」「木ってすごいね」森の木々からパワーをもらいながら歩きました。森の出口では「富士山、バイバイ~!!」「また来るね~~」「森さん、ありがとう~!!」とあいさつをしてトレッキング終了。バスに乗って帰路につきました。
保育園に戻るとお父さん&お母さんが「おかえり」「がんばったね」とやさしく抱擁。子どもたちもホッとしたらしく、お父さんお母さんの膝に座って甘えたり、くつろいだりしていました。
 3日間のキャンプで嬉しいこと楽しいこと、頑張ったこと悔しかったこと、いろいろな経験を積んでまた一つ大きくなったきりん組さんでした。
(金沢八景YMCA保育園 迫 弓子)