2013年11月22日金曜日

世界を知る事で平和につなげよう

金沢八景YMCA学童クラブ・「世界を知ろう」アジア・アフリカを学ぼうのご報告
Part 1
 横浜YMCAでは、全国のYMCAと協働し、毎年11月1日から3月31日まで、世界中の困難な状況にある人々への支援活動、「国際・地域協力募金キャンペーン」を行っています。それに伴い、学童でも街頭募金を実施します。募金活動前には、地雷や難民など、募金の使途先に関する知識を深め、自発的な支援活動につなげていきます。今回は募金の使途先であるアジア・アフリカ地域の学習の導入として、恵まれた環境の中で、学校で勉強をすることのできる大切さを考え、街頭募金の意味についてお話しをしました。

[文字が読めない困難さを体験!]
 教育を受けたくても、お金がない・・・それによりに読み書きができない人が世界中には多くいます。ワークでは、様々な国の言葉で書かれた段ボールの箱の中から、おやつの箱を選び出したり、ネパールやインド使用されている言語で書かれた瓶の中から薬だと思う瓶を選び出しました。

実際の問題です。どれがおやつの箱だと思いますか?
1.세제
2.煎餅
3.Clay
4.Arena

 正解は、2番の「せんべい」です。1番は韓国語で「洗剤」、3番は英語で「粘土」、4番はスペイン語で「砂」を意味します。
文字が読めないことで誤飲、誤食をしてしまう危険性があることを体験しました。
 次にロープを用いて、①教育費(世界中のすべて子どもが学校に行き、すべての大人が読み書きできるようになる)、②世界のゲームソフト市場、③世界の軍事費の長さを比べ、視覚的にそれぞれどのくらい費用に差があるのかを体感しました。1兆を10cmとすると、① は35cm(3兆5,000 億円)、②は51cm(5 兆1,300億円)、③は173 兆8,000 億円(17m38cm
)となり、軍事費がいかに多額であるかを学びました。
 ワーク終了後には、どうすれば教育費を捻出することができるのかを全体に問いかけたところ、「募金をすれば良いのではないか」、「戦争がなくなれば学校に行けるようになるよ」など様々な感想が挙がり、実際に体験することで感じた思いを互いに伝え合うことのできた良い時間となりました。

Part2
 Part1では、世界の総人口における識字率の割合をクイズ形式で学んだり、ワークにて文字が読めないことで生じる困難さや教育費にかかる費用などを体験し、どうすれば識字率が上がるのかを考えた様子をご紹介しました。今回はその後に行った街頭募金の意味に関する説明をしました。

[街頭募金に関するお話]
 街頭募金における大きな意味合いの一つとして、困難な状況にある人々を支援するために行うことを説明し、〈10円、100円、3000円、10000円〉でそれぞれどのようなことをできるのかを例を示しながら説明しました。子どもたちからは10円、100円でも様々な支援をすることができることに驚きの声が上がっていました。またもう一つの意味合いとして、多くの人にYMCAの活動内容や募金の大切さを訴えることができ、その手段として、ポスターの作成や自分たちの持っている知識を家族や友だちに伝える方法があることをお話しました。
[プログラム全体を通して]
 全体のふりかえりの中で、「世界で起きていることを知ることができた」、「街頭募金を積極的に行い、困っている人を助けたい」、「日本は恵まれている」という感想が挙がりました。約45分程のプログラムになりましたが、一人ひとりが世界に目を向け、真剣に捉えようとする姿が見られました。プログラム終了後は、低学年は募金に関するミニ知識をリーダーと一緒に学び、中学年は募金ポスター作りに取り組みました。普段以上に真剣に取り組む様子がみられ、自発的な募金活動につながる第一歩となりました。
(金沢八景YMCA学童クラブ 岡本美樹)