先日ご紹介したクラブ活動の発表会が行われました。各クラブが、この日に向けて練習・準備してきた成果をみんなの前で披露し、がんばったことを互いに認め合う素敵な発表会となりました。
【ハンドベル】
「星の世界」「森の音楽家」の二曲を披露しました。「森の音楽家」は和音が使われているためみんなで息を合わせることが必要な楽曲です。途中、テンポが崩れてバラバラになり、「もう一回!」と最初からやり直す場面もありましたが、観客のみんなはその判断をすんなりと受け入れ、一生懸命演奏する姿を温かく見守りながら聞き入っていました。演奏後には「普段の練習ではもっと上手にできるのに!」と悔しがる様子もありましたが、発表会ならではの良い緊張感を味わうことができたことと思います。みんなで奏でる、みんなで作り上げることの喜びを実感できる演奏となりました。
【ダンス】
AKB48の「ヘビーローテーション」を踊りました。当日は、習い事や登所状況により、なんとパフォーマーが2人のみ!リーダーたちもどうやって盛り上げようかとあたふた・・直前に歌詞を書いた模造紙を用意し、参加型の発表にしようと作戦を立てました。本番は、一緒に歌ったり、手拍子をしたり、みんなで盛り上げようという雰囲気が自然とできあがっていました。観客の合いの手を味方につけ、たった2人でしたが、堂々と踊ることができました。そのキュートなダンスにリーダーたちから「かわいい~」と大絶賛でした。
【共同制作】
動物園のジオラマを作りました。紙粘土で動物を作った他、柵をプラスチック網作ったり、モールでヤシの木を作ったり、人工芝を切って貼り付けるなど、動物園を表現する細かい工夫も取り入れました。発表会では大変だったことやがんばったこと、工夫した点を発表しました。目で見たもの(図鑑の写真)を実際に形にすることは思ったより容易ではなかったようです。完成品はしばらくの間、学童クラブの玄関に飾って、保護者の方にも見ていただいています。
【大道芸】
5つのクラブの中で一番人気があり多くの参加者がいたのが大道芸クラブでした。ほとんどの子がゼロからスタートだったため、一ヵ月では大技の完成までは辿り着けませんでしたが、一人ひとり自分に合った目標を設定して、練習の成果を披露しました。上手くいかなかったお友だちに対して「あ~惜しい!」「もう一回!」と観客のみんなから温かい声援が送られ、その言葉に励まされて何度か挑戦して成功する子もいました。
【手品】
タネがばれないように隠れながら練習をし、当日まで温めてきた手品をついに解禁。「瞬間移動する輪ゴム」「飛び出すステッキ」「カップを貫通するコイン」「宙に浮く棒」など一人一つずつ持ち前の手品を披露しました。はじめは観客のリアクションを気にして手品師たちは緊張気味な様子でしたが、目の前で起こる不思議な現象に、観客のみんなは思わず立ち上がり、食い入るように見ていました。他の4クラブはリーダーがサポートとして入っていたのですが、手品クラブだけはリーダーなしで自分たちだけで練習から発表まで成し遂げました。
成功した子も上手くいかなかった子も、一人ひとりが一生懸命“じぶん色”を表現していて、その姿はキラリと輝いていました。また、素晴らしかったのは発表者だけではなく、お友だちのがんばりに対して拍手をしたり声援を送っていたみんなです。その日の帰りの会の「みんなからのCD賞」では、「ハンドベルクラブは、途中で演奏が止まってしまったけれど、もう一回はじめからやり直して最後まであきらめずにがんばっていた」「○○ちゃんが上手くいかなかった子に声援を送っていた」「○○くんがあきらめずにけん玉を何度も挑戦していた」「ダンスクラブは2人なのにがんばっていた」と、お友だちのがんばりを称えるCD賞がたくさん挙がりました。自分らしさや自分の存在をお友だちやリーダーに認めてもらうことによって自己肯定感が高まります。自己肯定感が高まった先に、互いを認め合う関係ができてくるのだと改めて気づくことができた発表会となりました。
(金沢八景YMCA学童クラブ 渋谷萌子)