あとからくる者のために
苦労をするのだ
我慢をするのだ
田を耕し
種を用意しておくのだ(中略)
あああとからくる者のために
みんなそれぞれの力を傾けるのだ
あとからあとから続いてくる
あの可愛い者たちのために
未来を受け継ぐ者たちのために
みな夫々自分でできる何かをしてゆくのだ
(詩 坂村真民)
8月に、サッカーや水泳などのYMCA全国大会が行われた。サッカーではパスを繋ぐ組織的プレーや、試合後の相手チームを労う光景が印象的だった。水泳でも良いタイムが出たら皆で祝福し、応援団も泳者に思いを託して一体感を感じる応援が続いた。表彰式では、順位を超えて互いを讃える笑顔が広がった。
オリンピックの選手達の影響を感じるシーンだった。なでしこのインタビューでは、女子サッカーの発展のため、被災地や子どもたちために、夢を届けたい、あきらめない気持ちを伝えたいという選手たちの声を数多く聞いた。
パラリンピックが始まった。事故や病で二度と歩けない、走れないという絶望の淵から、同じ境遇にある人が、車いすでバスケをしたり、マラソン、水泳をしたりする姿と出会い、生きる勇気や意欲が沸いてくると言う方が多い。選手達は自分の目標に向けてチャレンジしながらも、同じ境遇や挫折の中にいる人への励ましのメッセンジャーとしても大きな働きをしている。
YMCAも10月にチャリティーランが行われる。障がいがあってもスポーツやキャンプもみんなと同じようにできることを、あとから来る者のために私たちもできることをしていきたい。
(横浜YMCA総主事 田口 努)
*写真は、横浜YMCAインターナショナルチャリティーラン