2014年11月7日金曜日

帰りたいけど、帰れない避難民の気持ちに寄り添い

鎌倉YMCA映画「飯舘村の母ちゃん」制作支援の集い&3.11に寄せるミニコンサートの報告
 鎌倉YMCAでは、横浜YMCA創立130周年記念プログラムとして、10月28日(火)鎌倉生涯学習センターにて映画「飯舘村の母ちゃん」制作支援の集い&3.11に寄せるミニコンサートを「横浜YMCA対人地雷をなくす会」と協働で実施いたしました。
福島県飯舘村は、2011年4月、原発事故により計画的避難区域に指定され、村全体が避難を余儀なくされました。古居監督は、放射能によって、飯舘村の人々が故郷を追われ、生活を奪われ、家族がバラバラになっていくのを見ると、パレスチナの状況と酷似していると語っています。  
初めに映画「飯舘村の母ちゃんたち」のダイジェスト版の上映が行なわれ、その後古居監督の
解説となりました。いまだに帰村の見通しすら立たず、年配の方々は、生きている内には飯舘村には帰れないだろうとの思いを強くされている方が多くおり、「帰りたいけど、帰れない! こんな避難民の気持をみんなにもわかってほしい」の言葉がとても胸に残りました。

後半は、3.11に寄せるミニコンサートを実施しました。ソプラノは、鎌倉合唱連盟副理事長の佐藤ゆりさんにピアノは、国際ピアノデュオ協会に所属されている脇谷敦子さんにお願いし、秋の曲目の「赤とんぼ」「ちいさい秋みつけた」「秋の野」「くちなし」「ぎんなん」などを唄っていただきました。
途中、福島出身の詩人で今回の大震災の被災者でもある和合亮一さんが作詞した、礫ソングからの曲目を唄っていただき、最後は、故郷を会場の皆さんと合唱しました。故郷では、何名かの方々それぞれの思いをお持ちいただいたようで、涙を流しながら合唱する姿がとても印象に残りました。
マザーテレサの言葉である「このような仕事は、大海の中の一滴に過ぎないものです。でもこの一滴を注がなくては、海の水は一滴分減るのです」を心に刻み、鎌倉YMCAでは、地域の皆様と一歩、一歩進んで参りたいと思います。
(鎌倉YMCA 添谷 憲一)